Sexy時代までのカウントダウン

 私がSexy Zoneを好きになったのが2ndアルバム「Sexy Second」が発売されたときだ。数年間ジャニーズから離れていたけれど、その輝きを知った瞬間に引き込まれた。Sexy Zoneは嵐の次に、時代を作るグループだと思った。

初めてコンサートに行ったのもSexy Zoneだった。けれどそれは3人体制が発表された時で、もはやグループとしてのコンサートではなかった。本人たちもファンも戸惑っていて、事務所の向かう先がわからなくて、でも最後はうまくいくはずだと根拠もなく信じるしかなかった。信じたかったけど、私は少しずつフェードアウトしていった。

 

 3年ぶりに行ったSexy Zoneの「STAGE」ツアー。私のずっと見たかった景色が広がっていた。5人でひとつのグループで、自分たちの魅力を最大限に引き出すパフォーマンスをして、メンバーもファンも全員笑顔で、幸せな空間だった。メンバーが各々いろいろな道を通って、ソロコンサートで演出を模索して、舞台で経験を重ねて、歌もダンスも磨いて、魅せ方を研究して、ファンが喜ぶものを考え抜いた結果が現れていたコンサートだった。ひとつひとつの活動がこのデビュー5周年の集大成に繋がってるのだと感じられた。

マリウスはとても安定感が出ていた。歌もダンスも格段にレベルアップしている。コンサート序盤にひとりで堂々とステージに立って、英語の挨拶でファンを盛り上げられる。ソロ曲のダンケシェーンでは明るくもストレートにメッセージを伝えられる。立ち姿もとてもキレイで、宝塚のような気品がある。

聡くんはずっとずっと努力を重ねて、それが然るべきステージで披露できるようになって、自信もついたのだろう。とっても精悍な顔立ちになった。笑顔が印象的な聡くんだけど、クールな雰囲気のダンスも似合う。私は肘下の動きが好き。今回のツアーでも聡くんのBreak out my shellに魅了されたという話をたくさん聞いた。

風磨くんのサマパラのソロコンサートには2015年、2016年連続で行った。最初のソロコンが始まる前から、風磨くんの演出は絶対に良いはずだと不思議と自信があった。始まってすぐに、周囲からの評判も上々だった。世界観の作り方、レーザーの使い方、曲の繋ぎ方、ファンの盛り上げ方。そこで試行錯誤したことが今回のコンサートに還元されていた。

健人くんはデビュー前から個性が強くて、デビュー後も自己プロデュースに抜かりなくて、個人の輝きだけでも充分といえるほど強い人だ。それでもグループでアンバランスにならずに5人のうちの1人になれるのは今のSexy Zoneだからこそだと思う。他の4人を信頼して、MC等でのびのびと話すケンティはかわいい。

勝利くんのコンサートでの笑顔を見て、思い出した。私は勝利くんの笑顔が大好きだった。今日の笑顔はとびきり幸せそうだった。たまにするドヤ顔も、いたずらっ子な顔も、Sexy Zoneが揃っているからこそ見れる表情だ。ファンを何十年先も幸せにできる自信があると言っていた勝利くん、とても頼もしいセンターだ。

 

 私はコンサートのふとした瞬間に現実に引き戻されてしまうことがよくあるのだけど、このSTAGEではそんな隙が全くなかった。ずっとその空間の一員でいられたような気がする。たぶんそれは他のファンも同じで、失速することなく最後まで全力で盛り上がれるコンサートだった。

最後の挨拶で健人くんが「僕が次に想像しているのは、Sexy時代を創ることです」と言った。ありふれた日常にSexy Zoneが寄り添っている時代を創ると。この力強い宣言を聞いて、私の3年前に抱いた想像は消さなくてもよかったのだと思えた。本人たちがこうして宣言するのだから、叶わないはずがない。説得力のあるコンサートの後だからこその、説得力のある宣言として受け止められた。健人くんが想像して、それをファンに伝えることで既に一歩踏み出された。だからSexy時代はいずれ実現するのだ。それがいつかはまだわからないけど、カウントダウンは確実に始まっている。